2014.04.01 Tue

ITによる付加価値でエネルギー新時代に挑む

株式会社エネット 代表取締役社長 池辺 裕昭 氏

電力に新たな付加価値を創造する

 2016年、各家庭において電力の購入先を自由に選択できる「電力完全自由化」がはじまるのを前に、新電力最大手のエネットが攻勢に出ようとしている。

 「全面自由化になるということは、今までにない巨大なマーケットが開かれるということです。その巨大なマーケットでシェアを獲得するために、他社に負けないサービスを作っていきたいと思っています」。そう語るのは、同社代表取締役の池辺だ。

 エネットは、旧来の電力会社以外の企業(新電力)による電力小売りの自由化が開始された2000年に、NTTの子会社であるNTTファシリティーズが40%、東京ガスと大阪ガスがそれぞれ30%を出資して創業された企業だ。今や新電力市場におけるシェアは約50%と、業界をリードする存在となっている。

 創業のきっかけには、池辺の出身でもあるNTTの存在があったという。

 NTTは日本の電力消費のおよそ1%を占める日本最大の電力需要家であり、そのNTTにおいて、「いかに安く電力を調達するかというのは、ひとつの大きな課題だった」と池辺は語る。いっぽうで、ガス供給のためにLNG(液化天然ガス)を大量に輸入しているガス会社は、業容拡大の一環として大規模な発電事業を検討していた。両者が結びつくことでより安価な電力を創出できるのではないかと考えたのが始まりだ。

 さらに池辺は、NTTが通信会社だからこそ、電力に安さだけではない新しい価値を創造できるのではないかと考えた。つまり、情報技術の最先端をいくNTTの強みを活かして、電力にさまざまな付加価値を提供しようということだ。

 「スマートライフの時代、さまざまなジャンルで“スマート”という概念が使われていますが、結局スマートとはITのことを指します。ITの力でいかにして、もっと便利で付加価値の高い電力サービスを提供するか。それを目指してエネットは誕生したんです」と池辺は言う。

 

「電力の見える化」と「デマンドレスポンス」に高い評価

 エネットが生み出した電力に対する付加価値で最も大きなものが、「電力の見える化」と「デマンドレスポンス」だ。

 従来は、事業所や各家庭において、毎月の電力使用量は把握することができても、時間毎の電力の使用実態までは顧客サイドでは把握することができなかった。そのため節電をしたくてもどのように対策を講じればよいのかわからなかったのだ。そこで… 続きを読む

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池辺 裕昭(イケベ ヒロアキ)
1950年、山口県生まれ。九州大学工学部電気工学科卒業後、日本電信電話公社入社。通信用電力システム、電力オペレーションシステムの開発に従事。NTTファシリティーズでの営業本部長、代表取締役副社長などを経て、2011年6月にエネット代表取締役社長に就任、現在に至る。

株式会社エネットについて
■ 事業内容電力売買事業、発電事業
■ 設立年月2000年7月7日
■ 本社所在地東京都港区芝公園二丁目6番3号 芝公園フロントタワー 19F
■ 資本金63億円
■ 従業員数60名
■ 業種電気業
■ ホームページ

http://ennet.co.jp/index.html

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