2013.01.30 Wed

スピードと決断力でアジアの電動バイク市場を席巻

Terra Motors株式会社 代表取締役社長 徳重 徹 氏

Terra Motors株式会社 代表取締役社長 徳重 徹氏

製造業は“垂直統合型”から“水平分業型”へ

 盤石と思われていた大企業が今、次々と深刻な経営危機に直面している。そんな大企業が抱える問題点を逆手に取り、EV(電気自動車)市場、特に電動バイクの市場で急成長するのが、Terra Motors(テラモーターズ)だ。ベンチャー企業になら、時代に即したビジネスモデルの構築が十分に可能だと、徳重は言う。

Terra Motors株式会社 代表取締役社長 徳重 徹氏 「かつての日本の製造業は、大手メーカーの下に下請け企業がぶら下がった垂直統合型で一時代を築きました。しかし現在は、複数のメーカーが得意分野を持ち寄ってひとつの製品を作る水平分業型へと、産業構造自体がシフトしてきています。それに、これまでは技術があれば勝負できましたが、それはもう昔のこと。技術ではそれほど差がつきません。グローバルで戦おうと思うなら、スピード感や意思決定力、そして積極的にリスクを取ることが重要なアセットになるはずです」

 たとえば、2005年にできた米国の液晶テレビメーカー「VIZIO(ビジオ)」は、水平分業型経営で成功したベンチャー企業のひとつだ。社員は200名程度。典型的なファブレス(自社工場を持たない)企業で、手掛けるのは液晶テレビの企画と設計のみ。高品質な部品を日本や米国から調達し、台湾で製造する。今やその販売シェアは、北米の液晶テレビ市場であのサムソンと肩を並べるほどにまで拡大している。

 「ビジオはコストの安いアジアで製造を行なっていますが、デザインや使う素材には手を抜きません。こだわるところにはこだわって、価格はリーズナブルに抑える。これからはベンチャー企業がこうしたビジネスモデルを担う時代なのです」

 かつて戦後日本の礎を築いたように、日本から世界を牽引するようなベンチャー企業がもっと生まれるべきで、特にものづくりの分野では、日本の力を世界にアピールできるはずと、徳重は確信している。

 

大手未開拓の電動バイク市場で勝負

 徳重のベンチャー志向は、地元山口で材木商を営んでいた祖父の影響だ。しかし、父親は一流企業志向に加え、「起業家などもってのほかだ」と猛反対。「就職は将来山口に戻ってこられることが条件」と大ゲンカの末、大手損保会社に就職した。

 「29歳の時、『俺の人生、これでいいのか』と自問自答したんです。… 続きを読む

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徳重 徹(トクシゲ トオル)
1970年山口県生まれ。1994年九大工学部卒業後、住友海上火災保険(現三井住友海上火災保険)入社。2000年同社退社。米国サンダーバード大学入学後、MBAを取得。シリコンバレーでベンチャー支援事業に携わり、2010年テラモーターズ設立。電動バイクのリーディング・カンパニーとして国内外でのシェアを伸ばしている。1月23日には初の著書「世界へ挑め!」(フォレスト出版)も上梓。

Terra Motors株式会社について
■ 事業内容電動バイク、電動シニアカーの開発・設計・販売
■ 設立年月2010年4月
■ 本社所在地東京都渋谷区宇田川町34番5号 サイトービルIII5階
■ 資本金6億6,210万円
■ 従業員数15名
■ 業種製造業
■ ホームページ

http://www.terramotors.co.jp/

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