2013.01.16 Wed

道を切り拓く『360度スゴイ』事業開発会社の航海術

株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役CEO 宇佐美 進典 氏

新規事業へのゴーサインは「人の軸」で判断

株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役CEO 宇佐美 進典 VOYAGE GROUPでは、グループ全体の事業ドメインを『インターネット分野における事業開発』と位置づけて、価格比較サイト「ECナビ」をはじめとしたメディア事業やアドテクノロジー関連事業など、多岐に渡る事業を展開している。
 これらの事業のアイデアは、経営層とクルー(VOYAGE GROUPではスタッフをクルーと呼ぶ)の両者から生み出されてきた。クルーの発想を喚起するために設けられているのが「新規事業提案制度」である。これまで上位入賞したアイデアから複数の事業が生まれ、運営資金の提供や経営層からのアドバイスなどのサポートが行なわれてきた。
 アイデアを事業化するか否かについては、2つの軸で最終判断が下されている。

 「1つ目の判断基準は『事業軸』。あるマーケットの課題を解決するアイデアが出てくる。それが的を射ていれば上手くいくはずという考え方です。2つ目の判断基準となるのは『人の軸』。実現のハードルは高くても、この人だったら何とかしてくれるのではないかという期待です。現実的には、この事業軸と人の軸が重なることはほとんどありません。最終的には、人の軸で判断することが多いですね」

 短期間で新陳代謝を繰り返すネットサービスの世界では、既存事業をクローズするタイミングも重要だ。これについては、売上という要素に加えて、スタッフのモチベーションを考慮し検討している。

 「成長局面から成熟期までは、クルーのモチベーションは維持されやすい。しかし、売上が落ちはじめると、思考が利益重視になり、新しい挑戦ができなくなる傾向が強まります。このような状態を放置すると、人材の流出にもつながってしまう。それよりも、成長している事業や可能性のある事業でクルーに活躍してもらった方が建設的。事業のクローズに対しては、思い切った判断をすることもあります」

 グローバル展開に積極的なのもVOYAGE GROUPの特徴である。現在、中国やインドネシアなどに関連会社を設けている。外国と日本で新規事業を立ち上げる時の違いはあるのだろうか。

 「これは事業によって感覚の差はありますが、たとえば、メディア事業では、日本国内の発想の延長ではうまくいかないでしょう。なぜなら、ローカル性が強いため、現地の人々の発想で付加価値を生み出すことが望ましいからです。そのためには、現地のパートナー企業や現地スタッフのやる気を引き出すスキームづくりが鍵となります」

 

躍進を支えるアドテクノロジー事業

株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役CEO 宇佐美 進典 宇佐美がネットビジネスを展開するきっかけとなったのは、ビジネスパートナーと立ち上げた懸賞サイト「MyID」の成功だった。

 そこに至るまでの宇佐美は、自分が進むべき道を模索し続けていた。早稲田大学卒業後、トーマツコンサルティングに入社するも、「誰かに決められたレールに沿って進むのではなく、自分の意志で人生を切り拓きたい」との想いから約2年で退社。友人が立ち上げに参加していたベンチャー企業を経て、26歳でVOYAGE GROUPの前身となる株式会社アクシブドットコムを創業した。… 続きを読む

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宇佐美 進典(ウサミ シンスケ)
1972年、愛知県生まれ。早稲田大学 商学部卒業後、トーマツコンサルティング株式会社に入社。1999年、VOYAGE GROUPの前身である株式会社アクシブドットコム創業、COOに就任。2002年より同社、CEOに就任。日本インターネットポイント協議会会長。

株式会社VOYAGE GROUPについて
■ 事業内容メディア関連事業
アドテクノロジー関連事業
その他事業
■ 設立年月1999年10月8日
■ 本社所在地東京都渋谷区神泉町8-16 渋谷ファーストプレイスビル1階・6階・7階・8階
■ 資本金3億7,262万円(2012年12月現在)
■ 従業員数約280人(2012年12月時点)
■ 業種インターネットサービス
■ ホームページ

http://voyagegroup.com/

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