2016.08.31 Wed

「ガリガリ君」を作る目的意識と“あそび心”

ガリガリ君(赤城乳業株式会社 本庄千本さくら『5S』工場)

 デジタル、バーチャルなトレンドワードに注目が集まり、ビジネスの大勢はそちら側へとシフトしているかにみえる。しかし、日本経済を成長させ、いまも経済の中枢に「ものづくり」があるのは間違いない。きっと、その現場にはこれからのビジネスの指標となる多くのヒントが息づいているはずだ。

 埼玉県本庄市を流れる小山川は、川の両側およそ5kmにわたって約1,000本の桜が咲き誇る“こだま千本桜”が有名で、春には多くの観光客で賑わう。そんな地元の名所を名前に冠した「本庄千本さくら『5S』工場」には、日本全国から一年中多くの家族連れが訪れる。お目当ては、工場見学。「ガリガリ君」をはじめ、日本のアイスクリームの約1割を生産する同工場の見学は、2011(平成23)年のスタート時から予約が殺到し、現在も夏休み期間中は倍率が500倍になるほどの人気である。

 この工場がなぜ多くの人を魅了し続けているのか。答えを探しに現地に向かった。

 

安全・安心へのこだわりを多くの人に

 東京駅から上越新幹線でおよそ50分。「本庄早稲田駅」で下車しタクシーで田園地帯を抜け15分ほど走ると、ヤシの木の向こうにアイスキャンディを持った男の子のイラストが「早くおいで!」と元気な姿で見学者を迎えてくれる。年間4億本以上を販売する大人気のアイスキャンディ「ガリガリ君」の一大生産拠点である赤城乳業株式会社の「本庄千本さくら『5S』工場」だ。

 東京ドームに匹敵する15,290坪の敷地に2010(平成22)年にオープンした同工場は、日本の年間アイスクリーム生産量の約1割に及ぶ最大80,000klという日本最大規模の生産力を誇る。

 工場新設にあたっては、外部を「見せる」・内部を「観せる」・赤城乳業を「魅せる」という3つの「みせる」をテーマに、それまでアイスクリーム業界では衛生面などの問題からタブーとされていた工場見学をいち早く取り入れた。そこには「赤城乳業のものづくりに対する姿勢を多くの人に知ってもらいたい」という想いがある。

 工場に入り、「ガリガリ君」のイラストで彩られたエレベ―ターに乗って2階にあがると、赤城乳業ならではの“あそび心”が随所に散りばめられた工場見学が幕をあける。

赤城乳業株式会社 本庄千本さくら『5S』工場

 「本庄千本さくら『5S』工場」は、日本のアイスクリームの約1割を生産している、日本最大規模のアイスクリーム工場。工場見学では、「ガリガリ君」の製造工程の見学とともに、ガリガリ君広場でアイスクリームの食べ放題やさまざまな“あそび”も楽しめる。夏休み期間は倍率500倍の狭き門だが、狙い目は11~2月頃。

 

製薬工場レベルの品質・衛生管理で生まれる信頼

 最初に訪れた「検査室」で、この工場にある目的意識の高さを知ることができる。この部屋は、… 続きを読む

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赤城乳業株式会社について
■ 事業内容冷菓・氷の製造及び販売、一般食料品の製造及び販売
■ 設立年月昭和36年12月20日
■ 本社所在地〒366-8502 埼玉県深谷市上柴町東二丁目27番地1
■ 資本金7億7千万円
■ ホームページ

http://www.akagi.com/

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