2016.09.01 Thu

FinTech×AIで金融ビジネスに新風を吹き込む

新生フィナンシャル株式会社 執行役員 リスクマネジメント部門長 チーフリスクオフィサー 西村 正博 氏

 新生銀行グループで個人向け無担保ローン業務を行う新生フィナンシャル株式会社の執行役員であり、セカンドサイト株式会社の取締役を兼任する西村氏がIT戦略を語る。

 

AIを活用するための新会社セカンドサイトを設立

―― 近年フィンテックが話題ですが、御社ではどのような活用をしていますか

 いろいろな活用用途が考えられますが、我々の主たるビジネスである個人向け無担保ローン業務に関しては、与信審査に活用の道があると考えています。

 我々の業務にとって重要なのは、お客さま一人ひとりの貸倒れリスクを予測するスコアモデルです。スコアモデルは技術とノウハウの固まりですから、そこにフィンテックやビッグデータのような新しい技術、新しいデータを適用すると精度がぐんと上がります。

―― AIを活用するために新会社を設立されましたね

 2016年6月1日、データ解析や経営コンサルティングを行っているグリフィン・ストラテジック・パートナーズさまとビッグデータの収集・解析および人工知能活用を目的とする新会社セカンドサイトを設立しました。我々は、与信関連に人工知能の活用を考えており、彼らは新生銀行グループの情報分析力や先進技術を取り入れるスピード感を評価しており、お互いの利害が一致したため、一緒に会社を設立することになりました。

―― 新会社では、新生銀行グループの業務支援だけではなく、他業種にもAIソリューションを提供していくのですか

 我々は金融のみならず、非金融の領域における人工知能の事例を業務に取り入れたいと考えています。そのため、我々はセカンドサイトへの出資を議決権比率5%未満に抑えました。なぜかといいますと、銀行法に銀行が非金融事業を行う場合、議決権比率が5%以下でなければならないという規定があるからです。この出資比率から、セカンドサイトが非金融のビジネスを展開する狙いがあると、おわかりいただけると思います。

 

貸し倒れのリスク予測や事前与信にAIを活用

―― 新生銀行グループがAIを導入する狙いを教えてください

 2016年1月に、AlphaGoが囲碁の世界チャンピオンに勝ちましたよね。あの対局に象徴されるように、ディープラーニングは勝ちにつながる特徴表現を導き出すことが非常に得意なんです。この特性は、金融機関においても大きな武器になると思っています。

 個人向け無担保ローン業務は“先を予測すること”がすべてといっても過言ではありません。つまり、貸し倒れるリスクがどれだけあるか、その見極めがビジネスを左右するということです。我々はAIを活用して、ご返済が難しくなるお客さまの特徴を事前に予測することを目指しています。

 AIのもうひとつの応用範囲は、… 続きを読む

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西村 正博(にしむら まさひろ)
1969年、東京生まれ。アクセンチュア テクノロジーグループにて4年間システムインテグレーションの立案・導入をコンサルティング。日興アセットマネジメントにてクオンツ系のファンドマネージャとして株式・債券・通貨のロング・ショートファンドを6年間運用。その後、三菱商事財務部にて為替リスク・金利リスクのヘッジオペレーションを行なうチームを統括。2007年、GEコンシューマー・ファイナンス(現・新生フィナンシャル)へ入社。ポートフォリオの最適化に基づくリスク管理の実績およびスコアモデリングの経験を有す。2012年6月より現職
◎情報収集方法
Web、メルマガ
◎コミュニケーション方法
忙しそうな顔をしない
◎ストレス解消法
風呂

新生フィナンシャル株式会社について
■ 事業内容パーソナルローン、信用保証、その他
■ 設立年月1994年10月
■ 本社所在地東京都千代田区外神田三丁目12番8号
■ 資本金1億円
■ 従業員数1,225名 (2016/3/31 時点)
■ 業種サービス業
■ ホームページ

http://shinseifinancial.co.jp/

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